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新聞:ウエストコースト・バックパッカーズニュースはカナダを旅するなら絶対読まなくちゃ。もちろん英語でめんどくさいけど、お得な情報盛りだくさんだよ。
ユースホステルやバックパッカーズホステル、ツーリストオフィスなんかで無料で手に入るよ。
毎月一回発行、要チェックだね! 
2000年の9月号は、一面からハミングバードホステルの特集だったよ。原文を読んでみたい人は、ENGLISHサイトをクリックしてね。


トッフィーノ。

バンクーバーアイランド西海岸、クレイオクオット海峡への玄関口。

 

ホエールウオッチングに海中温泉、おまけに「なんてこった」すっごい巨大な木が

あちこちにある。だけど、こんな観光地は人がいっぱいだし、物価が高くてまいっち

まう。キャンプサイトでも一泊40ドル、しかも最低3日の要予約。モーテルだって?

 

90ドルも払えるかい。それにどっちみち満室だよ。リゾート施設? 金持ちの

ロックフェラーのつもりかい、冗談だろ?

じゃあ、俺達バックパッカーはいったいどこに泊まったらいい。

 

答えはここさ、「ホエーラーズ オン ザ ポイント ゲストハウス・HI」

たぶんカナダで一番きれいなホステルだ。1周年おめでとう、オーナーのロブ。

トッフィーノの中心にありながら、一泊22ドルから(ユースホステル会員)。

このホステルにはだれもかなわない。

 

ホエーラーズ HIのオーナー兼マネージャーのロブ・クーパーは、カウンターの向

こうで七面六ぴの大忙しでも、まだ笑みがこぼれる余裕がある。

電話は鳴りっぱなし、お客からは質問責めに、苦情の処理。書類の束に、鍵にお金

に、ロブはまるで曲芸でもやってるような忙しさだ。そんな中、ロブは俺をこの連休に

どのベッドに入れたものか考えてる。「そりゃ、夢みたいな話だぜ、ウェイド」てね。

 

ちょっと想像してみてくれよ。俺が何を考えてるかってね。連休にこんな人ばっかりの

トッフィーノにいようかって? 冗談だろ?

 

ロブ、心配しないでいいよ、俺にはちゃんとプランがあるのさ。旅行者達はここからみ

んな回れ右。ところが俺は左へ行くのさ。俺はこのクレイオクオット海峡の、大自然の

中に輝く一粒の小さな宝石、荒波の中の美しいダイヤモンドに勝るとも劣らない場所が

ある、という噂を耳にしたんだ。

 

今、自分に問うべきことはただ一つ。ただ単にリラックスしたいだけなのかい? 

それとも、ワイルドに冒険か?

 

GET ワイルド! 冒険だ!

 

花の島・フローレスアイランド「ハミングバード・インターナショナル・ホステル」

 

ハミングバードホステルは、こここそカナダの西の果て。最後に残されたパラダイス。

トッフィーノの1‘st ストリート桟橋から水上タクシーに乗ってフローレス島へ。

毎日午前10時30分と午後4時発。

ニコニコ笑顔のフィリックス・トーマス操る水上タクシー、クーガーアイランド号や

ロッキーパス号で片道12ドル。宝石のようなクレイオクオットサウンドをスピードボートで

北上するこの約30分間は、とてもお金には換算できない。

 

そしてあらかじめハミングバードへの予約を入れておけば、マネージャーの太田幸昌が

桟橋で待っていてくれるだろう。彼の歓迎の笑顔と、1904年築の遺産家屋をすばらしく

修復した「ハミングバードホステル」が目に飛び込んでくる。

 

海に面して大きなバルコニーのあるこのハミングバードホステルこそ、これからの数日間、

ワイルドライフへの足がかりのベースとして言うことがない。大自然のまっただ中だ。

フローレスアイランドは先住インディアンの大きな村があるが、今まで一般に開放された

宿泊施設というものは存在しなかった。

 

数々のビーチは手つかずの自然で野性味にあふれ、今でも太古のままのような姿。

インディアン達が数年前に作り上げた「ワイルドサイド ヘリテッジ(遺産) トレイル」。

 

このトレイルこそ今まで俺が経験した西海岸のトレイルの中で、もっとも素晴らしい、

と言うになんの躊躇もない。

そしてこのトレイルを行くにあたり、行程の前後にハミングバードホステルに宿泊する

ことのなんと楽しく快適だったことか。

 

「金のためにやってるわけじゃないからね」とマネージャーのYukiは笑う。

「旅人達が楽しめれば、それでいいのさ」

Yukiは冬の間は日本で過ごすという。車の工場などで季節労働をし、夏に向けて再び

ハミングバードホステル経営のため、フローレスアイランドに戻ってくる。

 

この夏、客足は遠かった。しかし、俺達バックパッカーによって素晴らしい秋が彼に訪れ、

来年もハミングバードを続けてくれているように願いたい。だが、ハミングバードのある

土地家屋全体が売りに出されているため、未来はまるで霧の中。

 

ホステルの目の前の桟橋は、元々は政府によって建造されたものが個人の手に払い

降ろされたものだ。長年のハードな労働の痕跡があちらこちらに見受けられ、

ホステルの周り一面、まるで海洋博物館を探検しているような気分にさせてくれる。

 

それらの鉄くずたちが目障りに感じる場合は、ほんの50メートルもホステルの裏の路

を丘へ向かえば、遙かに続く広大な大森林の他には何も見えないだろう。

 

「ワイルドサイド トレイル」を行くのは距離が在りすぎる、というむきには、90分かけて

原生林を泥だらけになって突っ切るコースもある。フローレスアイランドの大自然を感じ

るには絶好のコースでもある。

そうして森を抜けたあとにたどり着くビーチ「ホワイトサンド・コーブ」は絵にも言われぬ

美しさだ。

 

ハミングバードは、ハイカー達の天国と言えよう。ベッドは1泊15ドル、20人までの宿泊

が可能。キッチン、ランドリーなど完備。アホーザット総合商店やレストランなどにも隣接

している。つまり俺達が持って行かなくちゃならないものといえば、ハイキングブーツと

お気に入りの本、くらいのものだろう。

 

ある朝、早くから目覚めた俺は、フロントポーチに腰を下ろし、砂糖水のボトルにやってくる

ハミングバード(ハチドリ)達を飽くことなく眺めていた。

 


2007年現在、ホステルの宿泊費は税込み一泊20〜25ドル。

2005年、シーバス及びウォータータクシーは通常片道一人16ドルに変更されています。